水がためられない人は意外と多い?
水が全くためられない人はそれほど多くありませんが、少しでも水がたまるとむせてしまったり、ガラガラと喉でやってしまう人は意外といます。特に高齢者では嚥下機能の低下や姿勢の変化の問題からその割合が増えてきます。
鼻呼吸が難しい人には
水がためられないという人は、口呼吸をしている人が多くいます。口呼吸なので、喉に水がたまると息ができなくなり苦しくなってしまうのです。まずは、鼻呼吸を指示しますが、鼻炎などの問題でどうしても上手く鼻呼吸ができないという人もいらっしゃいます。
それでも超音波スケーラーが使いたい!
それでも、歯石が大量についていたり、硬い場合には、超音波スケーラーやエアスケーラーを使用したい!ということもあるのではないでしょうか?頑固な歯石の場合には、手用スケーラーでは時間がかかりる、術者負担が大きいという問題だけでなく、患者さまにも口腔内に余計な力がかかる、口を長時間開けなくてはならないなど、負担が増えてしまいます。
水が上手くためられない患者さんへの超音波SCのポイント
- ポイント①チェアは水平位にしない
- ポイント②頭を起こす
- ポイント③横を向かせる
- ポイント④排唾菅の利用
チェアは水平位まで倒さず、座位に近い状態にしましょう。そうすることで喉の奥に水が流れていきにくくなります。
ヘッドレストをやや起こし気味にしましょう。特に、喉が開いてしまう人(のどちんこが見える口の開け方をする人)にはヘッドレストを起こすことによって顎を引いた姿勢になり、水がたまっても比較的楽になります。
ポイント①②を実践してもダメな場合は少し横を向かせて治療をしましょう。横を向くことで喉に水が流れていくのを防ぎ、楽になります。
バキュームだけでなく排唾菅も上手く利用して、出来るだけ水が口腔内にたまらないようにしましょう。患者さんに横を向いてもらい、向いた側の口角に排唾菅を掛けるようにするとよいでしょう。